野良猫だったとら吉、みけママ、白黒、まだら。私たちは4匹の中から、とら吉とまだらを連れてくることを選びました。
その決断をするにはかなりの葛藤がありました。その時のことを思い出しながら文章にまとめたので、良かったら最後までお付き合いください。
なぜ「とら吉」が選ばれたのか。
野良猫4匹、全員を家族に迎えたかった。
野良猫だった4匹と関われば関わるほど、私たちは放っておけなくなっていきました。
不妊手術をしてあげるということはもちろん考えていましたが、4匹全員を家族に迎える選択というのも考えていました。
いや、むしろそれが一番してあげたいことでした。
私たちにとって、もはやこの4匹の猫たちと関わるということは、「可愛いから」というのはもちろんありましたが、「なんとかして救ってあげたい」という気持ちの方が強くなっていっていました。
しかし、4匹全員を家猫に迎えることが出来ませんでした。
一番の理由は賃貸においてペット4匹OKな物件というのはないからです。あって基本1匹、交渉してOKが出たとしても2匹が限界でした。
そして、私たちが選んだのはとら吉とまだらでした。
里親探しも考えていた。
当初は里親を探すということも考えていたので、動物病院の先生にも相談に乗ってもらっていました。
そこでは、
- 成猫の里親を探すのは非常に難しいこと
- 子猫であっても生後3か月を過ぎるとなかなか難しいということ
- 今暮らしている環境がごはんももらえて悪くない環境なら、「このまま外で暮らす」ということも考えた方がいい
という厳しいアドバイスをもらっていました。
まだらの目の症状が悪化して、病院に預けている時に、その後のことも考えていました。
もしこのまま良くならなかったらどうすべきか?…、いろんな選択をしなければなりませんでした。
4匹全員はしてあげられないけれど、2匹までなら私たちで保護することが出来るかもしれない。
そうなった時に、まだらと相性がいいのは誰だろう?ということも考えていました。
過酷な野良生活。一番心配なのは、とら吉だった。
まだらは左目のことがあったので、必然的に家族になることが決まっていった感じはありましたが、それ以前で一番救ってあげたいと思っていたのは、実はとら吉でした。
とら吉は、みけ親子とは別行動をしていて、痩せているのになかなか出会えない猫でした。
ちゃんとごはんをもらえてないからか、ごみの日に必ずといっていいほど姿を現していたし、実際にあさっているところも何度も見かけていました。
とら吉が近所のおじさんに追い払われているところに出くわしたこともありました…。
また、オス猫のボス(白黒とまだらの父親と思われる)にもよく絡まれていたし、喧嘩をして大きな傷を負っている姿も見ていました。
みけママたちと一緒にごはんを食べるようになってからは、みけや子供たちのことを気にかけるような態度をみせる、とても優しい性格だということを知りました。
そしてなにより私たちに一番懐いていっているのはとら吉でした。
いつも他の猫にはあまり興味がないような印象で、お腹も空いているはずなのに、それより撫でてもらいたいとアピールが強いのもとら吉でした。
とら吉とまだらの関係。
とら吉とまだらはおじさんと姪っ子という間柄。
基本的には別行動をしていたと思われますが、一緒にごはんを食べるようになってからは、まだらはとら吉の真似をするようになっていました。
とら吉の優しい性格もあってか、まだらの方が好意を持っている印象がありました。
一方とら吉も、興味はないものの、攻撃的な態度を見せることは一切ないので相性は悪くないのではと思われました。
まだらと相性がいいのは、白黒。
相性がいい点で、真っ先に浮かんだのは兄妹の白黒でした。
まだらとは兄妹の中なので一緒に遊んだり出来るし、白黒の後ろにくっついて行動している感じもあったので、問題ないだろうとは思いました。
白黒は、人に慣れるまでは臆病者でしたが、慣れたらとってもフレンドリーな性格。
他の野良猫に対してもフレンドリーであり、やばい相手には先回りで身を隠して、喧嘩を未然に防ぐような平和主義者でした。
みけママのこと。
そして、まだらのお母さんであるみけママ。
みけママは、誰に対しても攻撃的な印象がありました。そして、一番最初にごはんをあげ始めたのに、懐くのに一番時間がかかったのもみけママでした。
今となって分かったことではありますが、懐いたら一番べったりなのはたぶんみけママではないかと思います。
あの時は、自分は甘えたくても甘えられないもんだから、とら吉や、子猫たちに攻撃的な態度をとってしまったのでしょう。
また、ごはんに関しては、もともと他でももらえているようではありました。
それぞれの相性と、外で生きていく力。
まだらとの相性もそうですが、さくら猫となって外でこのまま暮らすことになった時のそれぞれの猫たちのことを想像した時に、白黒とみけママなら、生きていく力があり、上手くやっていけるのではないか…という結論に至りました。
そして私たちはとら吉とまだらを家猫として迎える選択をしました。
(とは言っても、その後も物件が決まるまでは、何度も何度も悩みました。持ち家を購入すれば4匹連れて来れるのではないかとか、一度決めたことを何度も振り出しに戻して、いろんな選択を考えていました…。)
とら吉は、連れてくる際の血液検査で猫エイズキャリアだということが判明しました。
ショックはありましたが、とら吉を家猫にしてあげることが発症リスクを下げることに繋がり、結果的にもこれで良かったのかなぁと思いました。
その後のみけママと白黒について。
前回のブログでも書きましたが、みけママと白黒は、今も外で暮らしています。
夕ご飯の時間になると、実家の庭に集合するようになったので、母からごはんをもらっています。
おかわりまでもらうのがお決まりで、毛並みもよく、とら吉とまだらよりいい体格をしています。
野良猫の寿命は5年といわれていますが、今は地域猫として見守られながらの生活。
一緒に連れてきてあげることは出来ませんでしたが、家猫と同じくらい元気に長生きしてほしい、それが私たちの願いです。
私たちがしてあげられることに限りはありますが、これからも見守っていってあげたいと思っています。
おしまい。
☟こちらもどうぞ。
☟とら吉の猫エイズの話はこちら!
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