猫エイズキャリアの発症リスクを下げる方法
とら吉はもともとは野良猫。2年ほど外の暮らしをしていたと思われます。
家族に迎えることを決め、動物病院に連れて行ったとき、猫エイズキャリアだということが分かりました。
ショックはありましたが、覚悟はしていました。
とら吉はオス猫。喧嘩をして血が出るほどに傷ついた姿を見たことがあったからです。
猫エイズとは
FIV(猫免疫不全ウイルス)は、発症すると徐々に免疫力が低下し、進行すると人間で言うエイズのような症状が現れるため「猫エイズ」と呼ばれています。
野良猫や外出する猫、その中でも特にオス猫は喧嘩などの咬み傷などで感染することが多く、感染率が高いと言われています。猫エイズに感染した猫は、「急性期」といって風邪のような症状が2か月ほど続き、その後は「無症状キャリア」になります。
この段階では、猫自身の免疫がウイルスの活動を抑え込んでいるので、発症しない限り無症状で過ごすことが出来ます。
「猫エイズ」という言葉のイメージが、「死」を結び付けて連想してしまいがちです。
私達も初めてこの言葉を知った時は同じように感じました。
ですが、猫エイズウイルスを持つすべての猫が発症するわけではありませんし、発症せずに長生きする猫もたくさんいるようです。
そして、人に感染することはありません。
ここでは、猫エイズを発症させないために普段から気にかけて実践していることや、多頭飼いによる感染リスクのことも含めて、お話していきたいと思います。
完治するという病気ではないので、私達も、何をすれば大丈夫と言い切れる訳ではないのですが、だからこそ、出来ることはしてあげたいと日々思っています。
免疫力を高めて、発症のリスクを下げる。
免疫力を高める為に、以下のことをしています。
愛情をたっぷり与える。
これが何より大切ではないかと思っています。
愛情をたっぷり与えることによって、心も満たされて、免疫力もアップするのではないでしょうか。
ストレスのかからない生活環境を整える。
慣れない場所や賑やかな空間はストレスになる為、静かで落ち着ける場所を用意してあげるよう心がけています。
寝る場所も、季節やその時の気分で変えられるよういろいろな場所に設置しており、基本的には家の中は自由に動けるようにしています。
ストレスのない環境が、免疫力をアップするそうです。
清潔な生活環境を整える。
清潔な環境では発症が遅れると言われているので、部屋の掃除はもちろん、飲み水や、トイレなど清潔に保つようにしています。
とら吉は、うんちをした後、お尻が汚れていることが多々あります。
胴体が短い為か、自分で綺麗にすることが出来ないので、うんちをしたあとはお尻の汚れチェックをしています。
汚れている時は、水のいらない泡シャンプーで優しく拭いてあげることで、お尻を清潔に保つようにしています。
時間が経って、頑固にこびりついてしまっている時は、ぬるま湯を用意して、温めながら拭き取ります。
栄養バランスの採れた食事。
健康を維持するための体づくりとして、栄養バランスの採れた食事、適切な量をあげるようにしています。
とら吉は、野良生活が長かったためか、ごはんをあげればあげた分だけ全部食べてしまいます。
朝晩、適切な量をあげるとともに、まだらの食べ残しを食べてしまわないように、ふたりが食べ終わるまで見届けるようにしています。
体調管理をする。
ちょっとした変化にも気付けるように、日ごろからスキンシップを取りながら、体調に変わりがないかチェックするようにしています。
体重測定は週に1度計っています。
とら吉は、猫エイズキャリアの為か、若干鼻炎気味です。耳や爪垢も溜まりやすいので、まめにお掃除しています。
また、猫エイズは口内炎が慢性的に出来やすいとも言われており、とら吉も歯茎が赤い部分があります。
病院で購入した乳酸菌サプリメントを試してみたり、歯磨き効果のあるおやつや、歯周病に効果があると言われている熊笹エキスをごはんに混ぜて与えたりしています。
- ペロワン
グロビゲンPG、乳酸菌KT-11やラクトフェリンが入った栄養補助食品です。ペースト状で蜂蜜のような甘い香りがします。そのままでは舐めてくれず、ごはんに混ぜてあげていましたが、とら吉は少し微妙な反応でした。 - グリニーズ
歯磨き専用スナックですが、成猫の総合栄養食の基準をクリアした嬉しい商品です。大粒で食べ応えがありそうです。毛玉ケア用スナックも販売されていて、どちらも食いつきはかなり良いのでリピートしています。 - ペット用熊笹エキス
とら吉が猫エイズだと分かって、まず試してみたのがこちらでした。歯周病改善や予防の他に、免疫力を増大し自然治癒力を高める作用があるとも言われています。黒蜜のような甘い香りで、さらっとした液状です。ごはんに数滴振りかけてあげていますが、特に問題なく食べてくれるので、現在もリピートしています。歯肉炎の症状が安定しているのは、熊笹エキスのおかげではないかと個人的には思っています。また、まだらの眼球摘出手術後の傷口が塞がらず、もしかしたら塞がることがないと言われたのに1年かけて塞ぐことが出来たのも、この熊笹エキスのおかげかもしれません。
猫エイズキャリアと多頭飼いについて。
猫エイズは完治することがない病気なので、猫エイズキャリアの猫がいる場合は、一緒に暮らすその他の猫にも感染させてしまうリスクはもちろんあります。
中には、多頭飼いで同じ家で暮らしていても、部屋を分けたりして生活環境を別にしているケースもあると思います。
空気感染はしないので、同じ空間にいたり接触するだけでは感染することはありません。
猫同士が仲が良く、頻繁に舐め合っている場合などは毛繕いからの感染率も上がると思いますが、毛繕いでの感染リスクは極めて低いとも言われています。
キャリア猫と多頭飼い、我が家の場合は…
- 生活環境は一緒。
- 毛繕いに関しては、好きにさせている。
- 食事の際の食器は別々のものを。食べ残しを食べないように、食べ終わるまで見届ける。
- 食器は、毎食後にきちんと洗剤で洗う。
まだらは、保護した時の検査では陰性でした。ですが、その後は検査をしていません。
とら吉とまだらは仲が良いので、もしかしたらすでに感染しているかもしれません。
ですが、ふたりを引き離すということは始めから考えていませんでした。
私達が出来ることは、仲の良いふたりが安心して過ごせる環境を用意すること。
とら吉のことだけを気にかけている訳ではなく、まだらにも同じようにしています。
猫エイズキャリアの子は保護猫の里親探しにおいてもハードルが高くなってしまうという現実があります。
しかし、キャリアではない猫でもいつ他の病気にかかるか分からないということを考えると、必ずしも「キャリアの猫は寿命が短い」ということにはならないのではないでしょうか。
私達は色々な情報も集めながら「これがいいんじゃないか」と思う方法を実践していますが、それらも絶対とは言い切れないので、猫達の様子を日々伺いながら、その都度できる限りの最善を尽くしていきたいと思っています。
おしまい。
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