
我が家の猫たちは猫草を好んでよく食べます。
ペットショップやホームセンターなどでは発芽したものが販売されていますが、すぐに食べ尽くされてしまいますし、定期的に買い続ける必要があるので、タネから育てた方が経済的です。
我が家では、土を使わず、ハイドロボールを使って栽培をしています。
室内で育てることが出来るし、適切に扱えば虫が湧くことなく衛生的に猫草を育てることが出来ます。
育てたばかりの新しい猫草はやはり食いつきが違うので、出来るだけ安定的に、しかも新鮮なものをあげたいなと試行錯誤しながら育てています。
今回は、ハイドロボールを使った猫草の育て方を紹介したいと思います。
ハイドロボールを使って、室内で栽培する方法
粘土を高温で焼いて発泡させたボール状の石です。一つ一つの石には細かい穴がたくさん空いていて、その中に取り込まれた空気が根にとって大切な酸素の供給源になります。ホームセンターや百円ショップでも購入できます。
ハイドロボールを利用して植物を育てる方法をハイドロカルチャーと呼びます。水を意味する「ハイドロ」と栽培を表す「カルチャー」を組み合わせた言葉になっています。
ハイドロボールで猫草を栽培することのメリットは?

- 無菌で匂いもないので衛生的。
土による匂いが気になったり、部屋に土植えのものを置くのに抵抗がある方におすすめです。
土植えの場合は、有機物が原因でコバエが発生することがありますが、ハイドロボールは発生しにくいです。 - 水の管理がしやすい。
透明なガラスの容器で栽培すれば、水の量が目で見て分かるので、水やりのタイミングが分かりやすいです。また、ハイドロボールは水を溜め込む性質があるので、水やりの頻度も少なくて済みます。 - 再利用出来るので経済的。
ハイドロボールは土とは違い、人工的な石なので洗って何度も繰り返し使うことが出来ます。土の処分に困ることがなく、土を買い足す必要もありません。
デメリットは?
- 根腐れしやすい。
ハイドロボールで一番注意したいのは、水の量です。水を容器にいっぱいにしてしまうと根が呼吸できなくなり、根腐れを起こす原因になります。
ハイドロボールで猫草を育ててみよう!
用意するもの

- 猫草の種
猫草は、猫が好んで食べる草の総称で、ペット専用の栽培用として、エン麦やオーツ麦のタネが主に販売されています。 - ハイドロボール
小粒タイプを使っています。3~5㎜くらいのサイズの粒です。使い始めは色が出る場合があるので、水洗いしてから使用した方が良いかもしれません。 - 穴の開いていない容器
直径9㎝×高さ9㎝くらいの穴の開いていない容器(容量は400ml)。
直径はお好みですが、深さはこれより浅いと育ちが悪くなるように感じます。
透明な容器は我が家では使用していませんが、水やりの点で分かりやすいと思うのでおすすめです。
※ちなみに使用している容器はダイソーで購入したもの。底穴があったので、グルーガンで穴を塞ぎました。 - 水
上記のサイズの容器(400ml)の場合で、水は120mlくらい。 - 水やりようの霧吹きスプレー(あれば便利)
ハイドロボールの粒のサイズは小粒タイプがおすすめです。大きめの粒ですと育てにくいようです。
大きめの粒で育てたことがないので推測ですが、もし大粒を使う場合は、タネ蒔きの際に粒と粒の間にタネが落ちないような工夫をする必要がありそうです。タネが水に漬かりすぎると発芽率も悪くなり、根腐れの原因にもなります。また、水やりの量にも注意する必要があると思います。

ハイドロボールを使った猫草の栽培方法






- 容器の7分目までハイドロボールを入れます。
- 表面にタネをまんべんなく蒔きます。(タネの蒔く量の目安は、ハイドロボールが隠れる程度)
- タネが隠れる程度にハイドロボールををかぶせます。(必要以上にかぶせない)
- 最後に水を表面全体に静かに注ぎます。(水の目安は、タネが浸る程度まで。表面ひたひたまで注ぐのは多すぎるので注意!)
タネ蒔き後の育て方-管理方法と水やりについて-
- タネ蒔き後の発芽するまでの期間は暗い場所で管理します。(新聞紙や厚紙などをかぶせて暗くしてもOK。)
- 発芽するまでは、表面のハイドロボールが乾いたら全体を湿らす程度に霧吹きをしてあげましょう。
- 発芽後(1㎝くらい芽が出たら)は明るい場所に移動します。
- 毎日表面を湿らすように水をあげましょう。霧吹きであげる場合の目安は、10~15プッシュくらいです。容器の底に水が常に溜まる状態は根腐れを起こしますので、少量ずつ毎日あげるのが元気に育てるポイントです。※葉の状態(ピンとしてれば適量)を見ながら、水の量は調整してください。
- 草丈が15㎝程度になったら食べ頃です。(季節や栽培環境によりますが2週間くらい)

季節に応じた栽培方法
夏季
- 風通しの良い、出来るだけ涼しい場所で管理します。
- 発芽後は、直射日光を避けた明るい場所で管理しましょう。
- 水やりは、1日1回、底に溜らない程度に与えます。
- 高温多湿により発芽率が悪くなる場合があります。
冬季
- 日中及び夜間温度が16度以上ある場所で管理します。
- 発芽後は日当たりのいい明るい場所に移動します。
- 水やりは、発芽までの間は1日1回、発芽後は2日1回程度。底に溜らない量(夏場より少なめ)を与えます。
ハイドロボールの再利用の方法
猫草を食べ尽くしても、また伸びてきますがだんだん葉も固くなってくるし発育も悪くなってくるので、ある程度のところで次に植える為の準備に入ります。
用意するもの
- シンクネット(2枚重ね)、またはザル
- 食器洗剤


- 猫草を容器から引っ張り出します。
ハイドロボールに根っこがびっしり絡まっている状態でスッポリと取り出すことが出来ると思います。ハイドロボールがこぼれないようにボウルや、ビニール袋の中で作業しましょう。 - 根っことハイドロボールを分解させます。
根っこの底の部分を割るようにほぐしていくとやりやすいです。どうしても猫草の根本部分のハイドロボールはほぐしきれないので、ある程度のところで諦めます。ちぎれた根っこや、タネの残骸はこのタイミングで取り除いておきます。 - 分解したハイドロボールを綺麗に洗います。
私はシンクネットを2枚重ねたものにハイドロボールを入れて、食器洗剤を使って揉むように洗っています。そのあと水で良くすすぎ、そのまま吊り下げて乾燥させます。(ザルを使う場合は、ハイドロボールよりも目が細かいものを用意してください。)
猫草の根っこに絡みついて、どうしても全部のハイドロボールを再利用することは出来ません。再利用する時に足りない場合は、補充をするようにしてください。
☟YouTubeではハイドロボールの再生方法も動画で分かりやすく説明しています。
YouTube 土を使わない猫草の育て方
安定的に猫草を用意するためのポイントは?

容器を複数用意して、時間差で栽培する。
猫が2匹いる我が家では、猫草の消費するスピードも速いので、容器を3つ用意して栽培しています。
季節によって発育のスピードも変わるので、猫たちの食べ具合や猫草の育ち具合を見て調整しています。
食べるのが早くて容器3つでも間に合わないこともあるので、4つくらいが丁度良いかもしれません。
短くなった猫草は、また数日すれば食べられるくらいの長さに成長します。
噛み切った葉の先端をハサミなどで刈り込んであげた方が元気に伸びるように感じます。
猫草を休ませて再成長させている間に、時間差で育てた猫草を食べさせるという感じで上手くローテーションして組み合わすことが出来れば、安定的に常備することが出来ると思います。
室内での猫草の管理は、まだ成長途中の時は猫の目に振れない場所で管理してください。
発芽したばかりの若い芽を引っこ抜かれてしまう恐れがあります(汗)。
匂いで分かるのか隠していても見つけられてしまうので、十分成長するまでは見つからないようにこっそり育てていきましょう!
おしまい。
こちらも見てね☟YouTube「僕たちが猫草を食べているだけの動画」
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